福島県富岡町で発表をしてきました
3月2日に富岡町で、昨年のU30復興デザインコンペ2025で提案した「震災前と震災後の時間軸を重ね合わせ記憶の継承を行える記憶装置」について、インタビューを行った方に向けてその成果をお伝えするために発表を行ってきました。
詳しい提案内容については、こちらに詳しく書いてありますので、ご確認ください。
当日は、6名の方にお集まりいただき、パワーポイントと模型で15分かけて発表をさせていただきました。

コンペで既に審査員の方にプレゼンは行っておりましたが、実際に住まわれている方に対しての発表はまた別の緊張感がありました。
発表後、皆さんがどのように感じられたのか少し不安でもありましたが、前向きなご意見やより良くするためのご提案をいただけました。以下に少し紹介させていただきます。
【小さな装置について】
①2700×2700×2700のフレームを作る時に、継ぎ手・仕口という伝統工法を用いて作っていくことで住民同士のつながりを持たせられるのではないか。
②更地となってしまった記憶が根付き始めており、昔の記憶がぼんやりとしてしまっているため、この提案を実際にやってみたい。
③本屋のような拠点について、子どもたちが立ち寄れる場所がない現状があるため、立ち寄れる場所にそういった機能があると嬉しい。
【大きな装置について】
①元々、鉱泉があり沸かす必要はあるが、足湯にそれを用いても良い。
②常磐線の数が少ないため、1本逃してしまった時に足湯があると良い暇つぶしになる。
③そもそも温泉には、温泉の効能による効果と暖かいことによる効果の2種類があるため、鉱泉の効能だけを用いた水流だけの場所や低い温度でも機能を果たす炭酸を用いた足湯など、様々な種類があってもいいかもしれない。
以上のように、1時間ほどの議論を行った中で、様々なご意見をいただくことができました。建築ならではの視点や住む人だからこそ分かる知識によって、自分たちの提案にはもっと改善できるポイントがあることを教えていただけた機会となりました。
院生に今回の感想を伺うと、
院生1:数回にわたり、富岡町・大熊町・双葉町で拠点づくりに携わる方々のお話を伺う中で、まちづくりにおいて重要な視点を学びました。震災後の移住者や帰還者など立場や事業内容はさまざまですが、「地域の未来をより良くしたい」という思いは共通していました。そうした多様な思いをつなぐ役割が、これからのまちづくりには求められているのではないかと感じました。また、震災から15年が経った今でも、震災の爪痕を感じる場所と、震災以前の景色から大きく変化した場所があることが印象的でした。こうした風景の変化を目の当たりにする中で、復興とは単に物理的に街を再建することではなく、人々の思いや関係性を紡ぎながら、地域の未来を形づくっていく営みなのだと実感しました。
院生2:実際に住民の方々に提案を発表することで、自分達だけでは気付くことのできなかった新たな発見を得ることができました。建築士の方からのデザインに関する助言や、足湯の提案をより説得力のあるものにするためのご意見など、多くの前向きなご指摘をいただきました。
中でも印象的だったのは、住民の方々が今回の提案を実際に形にできないかと考え、様々な知恵を出し合いながら議論してくださったことです。
今後、機会があればこの提案を何らかの形で実践してみたいと強く感じました。今回は貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。
改めて、調査にご協力くださった、富岡町、大熊町、双葉町の方々、ありがとうございました。また、成果発表として当日足を運んでくださった方々につきましても、厚くお礼申し上げます。











